［基本］OK.　［戦闘］OK.　［戦闘:エイド1］OK.　［戦闘:エイド2］OK.　［戦闘:エイド3］OK.　［取引］OK.　［スキル］OK.　

//side:イバラシティ


ジュッ、と肉が網に触れる瞬間の音が響く。
それに、よく熱せられた網の上で脂がはじける、何とも楽しい音が続いた。

「いやー、ゴチになりまーっす！」
「ふふ、いいよ。たんとお食べ」
「へへへ、俺はこう言う時はお言葉に甘えるタイプですよ」
「その方が楽しいからいいよ」

煙がすぐさま換気扇に吸い込まれるのを見ながら、トングであれこれと肉や野菜を乗せていく。
クウィリーノは、千屋と久々に焼き肉に来ていた。
もちろん、『仕事』上がりだ。
仕事後であっても食欲が落ちないのは強みだとクウィリーノは思う。

（本当は別の食欲のほうがあるけど）

長年の習慣を思い出しながらも表情に出さず、焼けていく肉を見る。
向かい側に座った千屋も、もはや勝手知ったるなのか、肉を育てているところだった。

「ちーちゃんはお肉好きだねえ」
「そうですねー、やっぱり実家が肉屋ですから。Ａ５ランク、なんてレベルのものはさすがに食べてませんでしたけど、ご褒美飯と言えば肉！　って感じですねえ」
「ご褒美かあ」
「ご褒美っすね！　お疲れ様自分……」

ほんの少し遠い目をしながら、千屋はジュウジュウと肉を育ててはひっくり返していく。
とっくに脱ぎ捨てた上着は、店から渡されたビニール袋の中に仕舞われ、シャツは腕まくりと、やる気のある出で立ちだ。
クウィリーノも上着は脱いで、すっかりと気の抜けた姿になっている。

「花がないのが悔やまれるねえ」
「あっちはパフェでしたっけ。雲右さんは甘いものお好きですよね。気付いたら目の前から甘いもの消えてますし」

程よく焼けた肉を、千屋はクウィリーノの皿にまで乗せる。
主夫の如く、慣れた手付きだ。
件の雲右はと言えば、阿左見と夜パフェなるものに繰り出して行った。
太りそう、なんて気にする阿左見も結局はいそいそと着いていったので、今頃堪能しているだろうか。
他にも甘い物好きの社員がいたけれど、購入して自宅で甘味の宴をするらしい。
そんな声を聞くと、存外千屋の言うようにご褒美を自分に用意する人は多いのかもしれない。

「いやあ、やーっとゆっくり食事できるねえ。お腹空いていたからか、みんな殺気立ってたよね～」
「急でしたもんねえ。白瀬さん、カップ麺にお湯入れたところだったって絶望してました」
「あは、勿体ないことさせちゃったね」

白瀬は、千屋や各務と言った裏方の中では非戦闘員を警護する役割の者だ。
そこそこ稼いでいる筈なのにカップ麺とは、と思いつつ、自身は肉を頬張る。
さすがにいい肉で、噛めば噛むほど旨味がある。
ただ、以前あの子と食べた時のほうが美味しかった、と思った。
向かい側を見れば、はふはふと肉と白飯で幸せな顔をした千屋がいる。
これはこれで楽しいけれど、と比べてしまうのは何故なのか。

「君は恋人と仲良くしているの？」
「ぶふっ」

藪から棒に声をかけると、千屋は丁度口をつけた酒を噴き出した。
網の上のものは無事なところに千屋の根性を見つつ、どうなの、と質問を重ねる。
千屋は一瞬視線を泳がせてから、恋人はいませんよお、とへらりと笑った。
クウィリーノでもわかる、嘘のまじる顔だ。

「ふうん？　そうなんだ～」
「そうなんですよ～。あ、ほら、椎茸焼けましたよ」
「ん、ありがとー」

そう言って、乗せられた椎茸や獅子唐も食べる。
さすがに高い店であるので、肉以外も新鮮で歯ごたえもいい。
根菜はほくほくしていて、とうもろこしもとにかく甘い。

（……またあの子と焼き肉するなら、今度は僕が肉を用意しようかな）

一旦は恐縮してから、食べ始めるときっと笑顔になるに違いない。

「ちーちゃんってコスプレ好きなの？」
「ぶふっ」

きゅう、とくし切りされたレモンをタン塩に絞りかけながら言えば、学ばない千屋は盛大にむせた。
何で、とか、急に、とか、問いかける言葉が切れ切れに聞こえる。
弾力がありながら柔らかなタンをもきゅもきゅと咀嚼してから、首をわずかに傾げる。

「なん……それはどこ情報です？」
「カメリア情報？」
「えっと……阿左見さん？」
「ううん、ちーちゃん、会社の端末で検索したでしょ」
「うっっわ」

しくった、と目元を多いながら天を仰ぐ千屋を見つつ、生のキャベツをぱりぱりと食べる。
口の中をさっぱりとさせてから、にま、と目元を猫のように細めた。

「気を付けようねえ、ちーちゃん✩」
「……うす」

千屋は神妙な顔で返事をしてから、倣うようにキャベツを食べ始めた。
唐突な草食男子化である。
千屋が今までと系統の違う相手と関わっていることは把握している。
仕事に影響がなければ口出しするつもりもないけれど。

何故人は、簡単に特別な場所に誰かを、何かを住まわせてしまうのか。
最近、そんなことを考えるようになった。
特別を作ったら壊されるのに、と考えて、いや、今の自分ならばそうはならないと思い直す。
では何故自身は作らないのか。
いや、もしかしたら既に――

「あ、それ焦げそうです」
「おっと」

千屋の言葉にハッとして、少し焼きすぎたピーマンを引き上げる。

「ふふ、ちょっとぼうっとしちゃった。やっぱり今日は仕事後だから疲れてるのかな～」
「社長はすることが多いですしねえ。お疲れ様です」
「ありがとー」

すっかり元の調子に戻った千屋に、メンタルの強さまでも見ながら、箸を進める。

（……浮かぶのは、一人かな）

はくりと食べたピーマンは、やはり少し苦かった。

ItemNo.28 エナジー棒 を食べました！
　体調が 1 回復！（14⇒15）
　今回の全戦闘において 活力10 防御10 が発揮されます。
　今回の結果でのスキル熟練度が伸びやすくなった！

制約LV を 20 DOWN。（LV20⇒0、+20CP、-20FP）

武術LV を 5 UP！（LV20⇒25、-5CP）
呪術LV を 5 UP！（LV30⇒35、-5CP）
響鳴LV を 15 UP！（LV20⇒35、-15CP）
付加LV を 5 UP！（LV90⇒95、-5CP）

雪里(1373) の持つ ItemNo.12 黒い塊 に ItemNo.18 黒い塊 を合成し、何か柔らかい物体 に変化させました！
　⇒ 駄物発生！駄物 を入手！
チュイ(1519) の持つ ItemNo.27 鳴響銅鑼 に ItemNo.28 謎のパンダの被り物 を合成し、何か固い物体 に変化させました！

雪里(1373) により ItemNo.36 お肉 から料理『さくさく唐揚げ』をつくってもらいました！
　⇒ 美酒佳肴！［ 3 5 3 = 11 ］成功！料理の付加効果のLVが増加！
　⇒ さくさく唐揚げ／料理：強さ109／［効果1］攻撃13 ［効果2］防御13 ［効果3］増幅13

ItemNo.2 墨色ハーフリムの眼鏡 に ItemNo.23 すごい石材 を付加しました！
　⇒ 墨色ハーフリムの眼鏡／装飾：強さ327／［効果1］耐疫30 ［効果2］幸運20 ［効果3］－


絶えず流るる泡沫(1364) とカードを交換しました！

-黒い影- （ムスケルクラフト）


エレクトリックパレード を研究しました！（深度0⇒1）
エレクトリックパレード を研究しました！（深度1⇒2）
エレクトリックパレード を研究しました！（深度2⇒3）

フィアスファング を習得！
クランブル を習得！
バトルダンス を習得！
ソウルビート を習得！

◇通常獲得：各CP･FPが5増加した！

クゥ(1372) は 雪花石膏 を入手！
雪里(1373) は 匂辛夷 を入手！
チュイ(1519) は 雪花石膏 を入手！
雪里(1373) は 橙色の果実 を入手！
チュイ(1519) は 強い牙 を入手！
チュイ(1519) は ものすごいお肉 を入手！

コヌマ区 N-7（山岳）に移動！（体調15⇒14）
コヌマ区 O-7（山岳）に移動！（体調14⇒13）
コヌマ区 P-7（森林）に移動！（体調13⇒12）
コヌマ区 Q-7（森林）に移動！（体調12⇒11）
コヌマ区 Q-8（森林）に移動！（体調11⇒10）

［822 / 1000］ ―― 《瓦礫の山》溢れる生命
［445 / 1000］ ―― 《廃ビル》研がれる牙
［490 / 500］ ―― 《森の学舎》より獰猛な戦型
［199 / 500］ ―― 《白い岬》より精確な戦型
［407 / 500］ ―― 《大通り》より堅固な戦型
［325 / 500］ ―― 《商店街》より安定な戦型
［250 / 500］ ―― 《鰻屋》より俊敏な戦型
［181 / 500］ ―― 《古寺》戦型不利の緩和
［105 / 500］ ―― 《堤防》顕著な変化
［148 / 400］ ―― 《駅舎》追尾撃破
［5 / 5］ ―― 《美術館》異能増幅
［144 / 1000］ ―― 《沼沢》いいものみっけ
［100 / 100］ ―― 《道の駅》新商品入荷
［288 / 400］ ―― 《果物屋》敢闘
［40 / 400］ ―― 《黒い水》影響力奪取
［199 / 400］ ―― 《源泉》鋭い眼光
［84 / 300］ ―― 《渡し舟》蝶のように舞い
［99 / 200］ ―― 《図書館》蜂のように刺し
［78 / 200］ ―― 《赤い灯火》蟻のように喰う
［45 / 200］ ―― 《本の壁》荒れ狂う領域
［76 / 100］ ―― 《珈琲店》反転攻勢
［100 / 100］ ―― 《屋台》更なる加護
［55 / 100］ ―― 《苺畑》不安定性
［1 / 100］ ―― 《荒波》強き壁
［83 / 100］ ―― 《小集落》猛襲
［13 / 100］ ―― 《落書き壁》リアクト
［38 / 100］ ―― 《変な像》揺らぎ



―― Cross+Roseに映し出される。

　

　

　

空には変わらず光の玉が、星々を模している。

次第に集まり、大きな光になっていく･･･

　

　

　









　





　

　

　

集まった光がそれぞれ何かの形を成し、地上に落ちてゆく。





　

　

　





　

　

　

チャットが閉じられる――